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8月研修会報告

8月の研修会は、栂池自然園でコースと花の確認。
栂池自然園は中部山岳国立公園内に位置する高層湿原で、標高は1900m、高山植物の宝庫である。北アルプスの山々の眺めも素晴らしい。

本日は7名が参加。

まず栂の森で研修をした。1時間くらい居ただろうか、皆実によい勉強になったと思う。

その後、栂池山荘で昼食をとった。

栂池自然園を巡っているうちに、途中数人はぐれてしまった。楠川を越えたところで引き返し、行きと違う道を辿っていたところで、後から来た北村さんが合流した。

せり科の花がどうにもわからず、皆で苦労した。

景色がとてもよかった。あんなに山がきれいにくっきり見えることは年に数回くらいしかないだろう。

先日糸魚川で来年の塩の道まつり用の塩づくりをしたので、本物の塩の味を皆に味わってもらおうと研修に持って行くことにした。塩と一緒に食べるのは本当はおにぎりがいいが、おにぎりを人数分持って行くのは大変なので、トマトがよかろうと決めた。さて、トマトは持って行ったのに、肝心の塩を持って行くのを忘れてしまった。残念。

栂の森の研修風景、呼吸法を実施中

栂の森の研修風景、呼吸法を実施中

秋のわずかな晴れ間の白馬槍ヶ岳

秋のわずかな晴れ間の白馬槍ヶ岳

天神道 ネムの木通り

いつもとは逆コースで越後側から登って来る形に歩く逆コースにすると、目線が変るので又色々と面白い。

葛葉峠をいきなり降ることになるが、古い(大正?)桜並木の下にアブラチャン(カンジキ作りの木)がたくさん有り、実も付け始めて若葉の真最中、旧浦原温泉をすぎて国界橋を渡る(信州-越後の境)。平成8年土砂災害の犠牲者に手を合わせて通過。いつも此の辺にサルの群が見られるが今回はいない。足元が春はカタクリ群生地なのに今はまったく陰もなく、かわりにネムの木が白とピンクのやわらかい花をたくさん付けて次々と続いている。今は木に咲く花は少く目立つので、ほんとにネムの木通りとでも呼ぶ様だ。猫鼻石仏群で給水。巨木、庚申塔など話しはつきないが、又すぐ隣の湯原温泉では、喋っていたら、フキ味噌をそえて冷しキウリのサービスを受けて、有りがたく皆で頂いた。昨年付替えた湯ノ原~砂山石仏群に上る道も林の中なので、夏でも涼しく登ることができる。城の越えの水平道では、ヒスイの明星山が今日は見えない。トチの木の下、休み石など、スノーシューでも通るコースだが、今は木陰を気持ち良く歩く。城の越、三峯様でお昼にするが、涼しくて働きたくなくなってしまう。この広場、春は一面のカタクリで足の踏み場もない所だが、今年は蝶が多い様な気がするが、今日もずい分多く居る。理科の先パイが、色々と説明してくれる。カラスアゲハ、黄アゲハ、ギフ蝶の食草クガイ草、今はオカトラノオにたくさん群がって蜜を吸っている。ヒョウモンとかスジの入った大きい蝶など右耳~左で申し訳ないかぎり、ミスミ草ももちろん今は花はないが、どくとくの三角葉なので良く分かる。唐沢石仏群、クルミの落実けっこうあちこち多い。島温泉と降り本日の決着とする。あちこち温泉多いのだが、キウリの「オンギ」で湯原温泉に入りに行く事となる。

大網峠とササユリ

小谷村も大網峠を越えると間もなく越後の国である。

村内に8コースある塩の道(千国街道)の中で1-2の難コースではないかと思う大網峠越え、ササユリがものすごくキレイで印象に残ったので一筆。

地蔵峠越えの三坂峠(塩の道中の最高地点1215m)に競べると、大網峠の方は(840m)しかないので標高的にはそれ程高くはないのだが、一気に登る高度差はかなり大きい。横川の吊橋では(260m)しかないのでその標高差は580mで有り、三坂峠-横川間の標高差685mよりは百m程少ないことにはなるが、長者平(680m)と三坂峠の標高差は517mよりもキツイことになる。

登り始めで低い横川の吊橋(塩の道の中でただ1か所の木製吊橋)たしかに狭い30m程の川巾の絶壁、断崖の上(川も深い谷底で大雨時には目もくらむ様な激流が逆巻く所)ここの場所じたいが低い所なので大網峠の登りは一気に580m、沢の中のガレ場(雨天時は沢の水が増えるので要注意)けやき、トチ、ブナの巨木を見ながら上がる。(動物の巣になりそうな穴のあるケヤキ、向うが見える穴の明いている窓木、春にはめずらしいミスミソウが咲く)キツイ道ではあるが楽しみもたくさん有り、ボッカや牛が重い荷物を背負って上がった古の道をじっくりと登ると菊の花地蔵や炭焼き穴跡、家敷跡の下辺りからブナの美林が気持ちよい(6月に入ってもまだあちこちに残雪有り)。

ただ残念ながら大網峠に着いてもブナ林のため展望はきかない。が、昔は日本海から新しい風やニュースが一番先に信州に入って来た最前線で有ることがうなずける。

越後側にしばらく降ると目にもあざやかな「ルリ色の湖」角間池に着く。まったくいつ行ってもキレイなルリ色をしており根知三山も見え始める(日本では南限と云わる「アマゴイルリトンボ」などめずらしいトンボも生息する)戸倉山登山口、角間道標、御殿山、ツネム屋敷跡と降るとついに日本海や晴天ならば百キロ先の佐渡も見える。そして問題な場所諏訪の平石祠に到着。元禄時代、国境論争があって、今でも信州側が勝訴したとは云うけれど県境がはっきりしていない所です。白池に降ると越後分である。根知三山や雨飾山がすばらしいながめである。

文政7年に雪崩で21人が犠牲となった戸倉山がうしろにのしかかっている。

山口への道を降ると大日如来やブナの巨木が有り半日陰の道端に息をのむように真っ白なササユリがゾクゾクと咲いて居る。年に何回となく通る道でも丁度花の季節でなくてはお目に掛かれない。「県のデータブック絶滅危惧種」に指定されている。皆がワアーと声をいっせいに上げる見事さである。このコースはスノーシューで来てもマンサクが雪の上にいっせいに黄色い花の群落を見ることもできるが、今はミズナラが虫に喰われて淋しい限りでもあるが、いついっても何度行っても十分に楽しみなコースで、今回はササユリコースとでも名付けたい。