新年度第1回目の研修報告

4月、新年度が始まりました。

森林セラピーインストラクター協会では年間研修計画を立て

現ガイドのレベルアップや新人ガイドの養成に取り組み、より活動の幅を広げていきたいと考えています。

 

第1回目の研修報告です。

4月25日 「鎌池コース確認と森で朗読」参加者 7名

 

例年になく雪どけが早いものの車道にはまだ雪が残り、鎌池へは小谷温泉から山道を歩いてアプローチ。

満開の桜や山野草を愛で、山菜の群生地を通り抜け、むせぶほどの春の気配を浴びる道中はそのままで森林セラピーそのものでした。

残雪のブナ林にたどり着けばまもなく鎌池、、、氷が半分とけた銀面の池が広がっていました。

芽吹き前のブナ林を抜けて鎌池へ

芽吹き前のブナ林を抜けて鎌池へ

 

今年の鎌池の雪融けは早い

今年の鎌池の雪融けは早い

 

今回の研修では参加者全員が1人ずつ順番に読み手となります。

森の中で声を出すこと 感情表現をすることで

ガイドとして人に伝えるための説得力や演じ手としての要素も見直してみる

また、聞き手としてどう感じるかなども確認してみる目的です。

鎌池の向うに雨飾山

鎌池の向うに雨飾山

 

鎌池の向こうに雨飾山、大渚山、金山が屏風のように広がり、誰もいない静かな森はまるで舞台のようでした。

柔らかな日差し、水面を渡る風、鳥のさえずり、沢の音、埋もれていた木の枝が雪をはじきあげる音・・・

その中でただ1人声を出し語る時間、そして仲間の声にじっと耳を傾ける時間の中で、

私たちは自然と感性が研ぎ澄まされ、森の中で言葉があたたかく、優しく響くのを

時に重く、深く心にしみこんでくるのをゆっくりと味わいました。

語り手としての癒しも、聞き手としての癒しもあることを実感し、

新しい森林セラピーの可能性を強く感じた研修となりました。

森で朗読

森で朗読

こうした研修を重ね小谷村でより豊かな森林セラピーを体験してもらえるよう皆で努力していきたいと思います。

 

今回持ち寄った作品:

自分の番 いのちのバトン  あいだみつを

虔十公園林   宮沢賢治

楢山節考   深沢七郎

イギリス式生活術   黒岩徹

百名山ー雨飾山  深田久弥