春の楽しみ、「道なき道」シリーズ。
地図とGPSの緯度経度情報と地形とカンを頼りに、雪上の道なき道を歩きます。
今回は、栂池上部の天狗原から白馬乗鞍スキー場へ下りてみました。
スキーツアーコースが整備?されている(ナンバーの付いた看板?が木に設置してある)のだけれど、私は歩きなので(スキーで下りやすいルートと歩いて下りやすいルートは違う)、途中からコースをそれてスキー場端の尾根へと下降し、タヌキとカモシカを全速力で逃亡させました(そんなとこ普段は人が来ないだろうからね苦笑)。
今回は近いから~とあっちで寝ころび、こっちで歌い踊りしていたら、結構時間がかかりました(笑)。
途中雪庇がうねる尾根道で、山々を眺めながらコーヒー休憩。
北アルプスの山々、妙高連山がきれいに見える、なかなかの休憩適地。
ふと気づくと足元に雪虫が。よくよく見ると、下方からぞくぞくと登ってきます。
途中止まってはくるくるとその場を回って、また上方を目指して進んで行きます。
それぞれがあちこちでくるくるとやっているのを見るのは面白く、他の雪虫達が目指している方向を指さして「あっちだよ」とか言ってみたりして(笑)。
その時は何やってんのかな~と思って見ていたのですが、後から考えるとあれは雪がなくなるので、雪のある高い所寒い所へ移動してたのでは、と思い至りました。
そしてくるくると回っていたのは、きっとセルフコンパス&高度計。
私が歩いてきたルートも、きっと雪虫たちにとってはただの圧倒的な雪原。彼らの目には、山々の眺めも地形も木々もわからない。鳥が大空を飛ぶように、雪虫にも自分に相応しい場所へ行くためのコンパスが内蔵されているんだろうな。
人間にもきっとその能力はあるんだろうけど、ちょっとうらやましい感じがする。
雪と快適な気温・環境を求めて、上方へ大移動。
春になると「雪が無くなる!」と言っては高い山へ上がっていく自分と同じじゃないか。
と親近感(笑)。
追伸:
上記雪虫は正式には「セッケイ(雪渓)カワゲラ」って言うみたいです。