梅雨入りしていよいよ緑が潤う山へ分け入り、
前回の記事「映画「アラヤシキの住人たち」の舞台、真木(まき)集落へ行ってきました。
南小谷駅の裏から車の通れない未舗装の道に分け入り、1時間半ほど歩くでしょうか。急坂を登り、峠を越え、川を渡り、また急坂を登ります。
真木集落では、現在でも何人もの人が生活しています。これが生活道路です。
真木集落へ
あぜを歩く
集落への道すがら、年配の方から昔話を聞きます。山間部の暮らしの苦労、雪深い場所ゆえの苦労。村の中心部から遠く離れていたため、農作業や学校事情もとても大変だったこと。話を聞きながら、草が茂る土と石の道を一歩一歩踏みしめながら歩くと、当時の人々の姿があちこちに見えるようです。昔の人たちがいかに働き者で勤勉だったか。いかに懸命に生きていたか。いかに心身ともに強かったか。しみじみと感じられるお話がいっぱいでした。
峠にて
辿り着いた集落は、山に囲まれた隠れ里のような場所。まるでタイムトリップしたかのよう。
田んぼや畑が作られた少しの平坦な土地。それでも山深い小谷では「こんな広い平らな所はあまりない」のだそう。茅葺屋根の大きな家が何件もありました。そして向うに残雪のアルプス。まるで時が止まったかのよう。下界とは時間の流れが明らかに違いました。
着いた!
アラヤシキ
しとしと降る雨を軒先でしのぎながら、集落の方からもいろんなお話を伺います。若い方ですが、昔話を聞くのが大好きなんだけど、だんだんそういう話を聞ける機会が減ってきて、昔話に飢えてるのだそう(笑)。
小谷にはこうやってちゃんと小谷のことを守っていく人たち(いろんな意味で)がいるんだな・・・と思わされました。
軒下でおしゃべり
それから昔の分校跡を見せてもらいました。
村の理解を得られず、集落の人がほとんど土地とお金と労力を出して建てた分校。しっかり勉強して先生になった人が多かったとのこと。
跡地には立派な銀杏の樹が静かに佇んでいました。ずっとここの暮らしを見てた、子供たちが育って行くのを見てきた木。手を振って、集落を後にしました。
この集落への道のりも、森林セラピーのプランにしようって構想が進行中です。
「タイムトリップ×森林セラピー」ね(笑)。
奥深い小谷。小谷には宝物がいっぱいです。